- 1月16日
ミルマルシェ 太田 圭佑さん× きよ農園 辻 信好さん
■それぞれのお仕事について教えてください。
太田さん:
「地域産品を、これからの暮らしに届ける!」をビジョンに、流通支援をしています。2009年に繊維商社に入社し、2021年に株式会社MILLEを設立しました。今回は当社の小売プロジェクトである地域産品のセレクトショップ「ミルマルシェ」の店主としてマルシェに出店します。
辻さん:
もともとは繊維業界に20年勤めていました。今は和歌山県紀の川市で3代つづく『きよ農園』で農家をしていて、旬をもっと気軽に楽しめるように、果物を生産~販売する仕事をしています。
■お二人はどのような流れでご縁がつながったんでしょうか?
太田さん:
始まりは7、8年ほど前でしょうか。当時僕が働いていた繊維商社でボディタオルを企画したいなと思った時にとある方からご紹介いただき、当時繊維工場で働いていた辻さんと知り合いました。辻さんが本当にいい素材を提案してくださるので、僕も自分の強みを活かしながら商品企画〜営業〜生産管理の仕事をしていました。
辻さん:
接する中で、太田さんとは息が合うなと思ったんです。モノを売るときって、自分が心からいいと思うものだったら伝えるときに熱が入ると思うんですよね。太田さんにはその熱意があるなと感じました。僕もどちらかというとそういうタイプだったので、お互いもし繊維の世界から離れても同じ熱量でいいモノを世の中に送り出していけるんじゃないかと思いました。
太田さん:
その後、「工場さんの流通やブランディングを支援するような会社をやりたい」と辻さんに話したんですが、その半年後くらいに「実は僕も…」ということで辻さんからも会社を離れるという話を聞きまして。
辻さん:
そこから太田さんは株式会社MILLEを立ち上げ、僕は家業の農家を継ぎました。
■そうして今のミルマルシェでの取り組みにつながるんですね。
辻さん:
作っているフルーツの良さを世の中の人に知ってもらいたいと考えたとき、大きなところを通さずに個人でやるにはネットの力を借りないといけないと思ったんです。でも僕はそういうのに本当に疎くて(笑)そこで太田さんなら力になってくれるかもしれないと思って相談させてもらいました。
太田さん:
「辻さんのつくる果物なら間違いない!」と思ったので、「きよ農園プロジェクト」といいますか、チームのような組織で流通のお手伝いができたらいいなと思いまして。
妻は通販や店舗のバイヤー・MDの知識と経験があるのでその辺の業務をカバーしてもらい、辻さんのご友人にはデザインの部分を担ってもらい、僕は全体の設計をして…という風に、それぞれの得意分野を活かしながらチームでこのプロジェクトに取り組んでいます。
太田 晴香さん(以下、晴香さん):
それぞれの役目がしっかり分かれていて、それぞれにパワーがあって。
たった4人だけど、すごくバランスの良いチームだと思いますね。
■当日マルシェに並ぶ商品についても教えてください。
辻さん:
まずは和歌山県が独自に開発したいちご『まりひめ』から。
なんといってもこの大きさにびっくりしますよね。これでも十分大きく見えますが、ここからさらに大きくなります(笑)
そして見た目だけでなく味も抜群で、酸味が低い分、しっかりとした甘さが感じられるのが特徴です。
僕が今までに出会った中で、ナンバーワンのいちごだと思います。
ただ、まりひめはとてもか弱くて作るのが大変なんです。だから生産量も少なくて大変貴重で。
まるでお姫様のように過保護に育てられた繊細ないちごなんですよ。
太田さん:
そして、もうひとつは農家さんのための汗拭きタオル『ファームマフラー』です。
こちらは辻さんと一緒に開発しました。繊維の仕事に従事されてきたプロであり今は農家さんでもある辻さんと、繊維の商社で物を作ったり販売したりしてきた僕と、それぞれの今までの経験を組み合わせていいものが作れたらと。
辻さん:
農作業をするときって春夏秋冬どの季節でも必ずタオルや手ぬぐいが必要なんですが、僕はなかなかしっくりくるタオルが無かったんですよね。首にかけたら重くて肩がこるし、ベルトループから垂らしたらいつの間にか無くなっていたりするし。そこで、僕と同じような想いをしている人もきっといるだろうから、新しく使い勝手のいいタオルを作ろうと思ったんです。
この『ファームマフラー』は、軽いので農作業中も肩が凝らず、蒸れないので暑い夏も首に巻いて作業ができ、どんなに濡れてもすぐに乾きます。備長炭が糸に練りこまれているので消臭効果もあり、快適に使っていただけます。織り方や長さ、色味にもこだわっているので、ぜひ手に取ってその違いと良さを実感してみてください。
晴香さん:
農家さんはもちろんですが、キャンプや山登りなどのアウトドアな趣味をお持ちの方にもおすすめです。乾きやすいという特徴を活かして食器を拭くのに使ったり、赤ちゃんの沐浴に使っていただくこともできます。幅広いシーンで活躍できるので、生活に合わせてご活用いただけると嬉しいです。
■どんな方にミルマルシェの商品を届けたいですか?
辻さん:
『ファームマフラー』は農業やガーデニングなど、日々作業されていて汗を拭くものが必需品という方に特に広まってほしいなと思います。いつもタオルを使われる皆さんなら従来品との違いにきっと気付いてくださると思うので、そういう方に評価していただけたら嬉しいです。
太田さん:
僕たちは、きよ農園のビジョンでもある「旬をもっと気軽に楽しんで」もらうために、美味しい果物を消費者の方々に届けていきたいと思いますし、農家さんたちには「今年も暑いけどファームマフラーを活用してがんばるか!」と思ってもらえるよう、そんな盛り上がりを作っていけたらいいなと考えています。
辻さん:
大事に育てたフルーツも、たくさんの方においしく食べていただけたらとても嬉しいです!
【神戸のここが好き!】
晴香さん:
昔からある良さもしっかり大事にしているところです。神戸っていい意味で新しいものが少ないというか、古きよきものが結構残っている街だと思うんです。神戸文化を守っていく土壌みたいなものがあるような気がしています。
太田さん:
都会も自然も両方楽しめるところです。
いろんなところにアクセスしやすいんですよね。和歌山の紀北地区であれば車で1時間くらいで行けちゃうので、ぜひ。
【和歌山のここが好き!】
辻さん:
“田舎のまま”というところですね。
20歳くらいのときは「なんでこんなに田舎やねん」と思ったこともありましたが、年を取るにつれていいなぁと思うようになりました。
静かで空気もきれいで、とてもいいところです。ぜひ遊びに来てください!