- 7月22日
Wayu
■Wayuさんについて教えてください。
陶磁器の食器やブローチ、お香立てなど暮らしを彩るアイテムを制作しています。生活に馴染むようなデザインが多く、ありがたいことにお客様から「ほっとする」「癒される」と言っていただけることも多いです。信楽の土をメインに、地元・三田市の土も混ぜたりしながら作品を制作しています。
普段はさまざまなイベントに出展させていただき、主に対面販売を行なっています。昨年は全国的に知られているクラフトフェアまつもとやART& CRAFT 静岡手創り市にも出展することができました。
■どのような経緯で今の活動に?
小さな頃から絵を描くことが好きで、大学時代は絵画を専攻していました。卒業後も絵を続けたいという思いを持ちながら進路に迷っていた時、三田市の遺跡発掘調査に携わる機会をいただいたんです。いろいろな焼き物が発掘されるのですが、私は出てきた遺物の絵を記録する仕事を担当していました。
その仕事がちょうど終わる頃に丹波焼の郷に陶芸美術館ができ、「陶芸も面白そうだな」と思ってそちらで働くことにしました。結果として15年間ほどお仕事をさせていただいたのですが、その経験を通じて陶芸に対する興味が更に深まりました。そこからさまざまなご縁に恵まれ、丹波や備前、京都で土に触れる機会を得ることができました。憧れだった先生から学ぶこともできて、すごく貴重な経験が積めたと思っています。
絵画を学んだ経験も活かしたいと思って京都で陶磁器に絵付をする技術を学び、丹波焼の窯元で3年間絵付のお仕事をさせていただいた経験もあります。
その後は自宅に窯を設置し、三田市内にアトリエを借りて独立しました。今は自然に囲まれた場所で、季節の移り変わりを感じながら制作に励んでいます。
■いろいろな土に触れる機会があったということですが、土にも地域によって特徴があるんでしょうか?
産地によって取れる土は全く違います。あくまで私の感覚ですが、例えば備前の土はすごく粘りがあって複雑な形も作りやすく、丹波はサクサクしているのでちょっとコツが必要です。とても奥が深い世界なんですよ。
■制作をしていて楽しい瞬間はどんなときですか?
機械による正確さ、スピードには及びませんが、時間を忘れて没頭できる手仕事が好きです。
窯出しの時はいつもワクワクします。失敗もありますが、思いがけず好みの色や質感を発見できるからです。
また自分が良いと感じたものをお客さまが喜んでくださる瞬間に立ち会えた時はとても嬉しいです。お客様からいただくお声も原動力になっています。
■今後の目標はありますか?
クラフトフェアの出展を中心に、取り扱っていただけるショップやギャラリーも見つけていきたいです。出来るだけ手に取っていただく機会を増やしていけたらと思っています。
お使いいただいても、飾っていただいても心が華やぐようなものが創れればと制作に励んでいきたいです。
■当日マルシェに並ぶ商品についても教えてください。
可愛らしい動植物の絵付を施した器や、さまざまな色の土でできたマーブル模様がユニークなマグカップやお皿などを並べます。
食洗機のご使用はお勧めしていませんが、電子レンジはお使いいただけます。(※食器に使用している金彩はレンジ可能です。)
■会場にお越しの方へ、メッセージをお願いします。
一つ一つ心を込めてお作りしています。Wayuの器が、食卓やリラックスタイム、お仕事の良き相棒となれば幸いです。
【STAFF 取材メモ】
これまでの経歴を伺う中で「好きだから続けられるんだと思います。」と柔らかな笑顔で話してくださったWayuさん。お話を通して、ものづくりに対する確かな愛情と情熱を感じました。Wayuさんの優しいお人柄が現れたようなアイテムたち、ぜひ手にとってご覧ください。