- 8月15日
子供たちの可能性を広げる”ドローンプログラミング” HDL合同会社 吉田さん #120の住人
気になる会員さまを紹介する「120の住人」シリーズ。
今回は、ドローンを使ったプログラミング教育事業を行っているHDL合同会社 吉田さんにお話を伺いました。
時代に先駆けてドローンのプログラミング教育を提供し、IT人材を育て、また近い将来ドローンのプログラミング大会を開催したい!と挑戦中の吉田さん。
どうしてドローンを使った事業を始められたのか、これまでの経歴や現在行っている事業についてお話いただきました。
<HDL合同会社 HP:https://hdl-japan.com/>
◯HDLさんの事業内容を教えてください!
大きく3つのことがありまして、まず主軸としてドローンを使ったプログラミング教育事業を行なっています。学校や塾で学べる教育用プログラミングドローンの販売や、学校でドローンを使ったプログラミングの授業をさせていただいたりしています。
次に、企業のプロジェクトマネジメントオフィスとして新規事業のコンサルティング、そして映像制作事業も6月からスタートしました。
◯もともとドローンに関するお仕事をされていたんですか?
以前はDJIという中国のドローンメーカーの、日本の認定ストアに勤めていました。
DJIはドローン市場で7〜8割ほどのシェアを持っているメーカーで、趣味で飛ばす一般向けドローン、点検・測量などで使用する産業向けドローン、農薬散布に使用する農業向けドローン、そして第四の柱として教育用のプログラミングドローンを販売していこうという時に、それを日本で広めていくお仕事をしていました。
塾を訪ねたり、子供たちにドローンを使って授業をしたり、いろいろな業務がありましたが僕自身それがものすごく楽しくて。
もっとドローンのプログラミング教育をやっていこうと、会社に勤めながら父と2人で北陸ドローンラーニング(HDL)を立ち上げ、それから徐々にお仕事をいただけるようになり独立しました。
<学校を訪問し、ドローンを使ったプログラミング授業を実施。こちらの動画もHDLさんが制作されたそうです!>
◯コンサルティングについては、ドローンに関連した事業のお手伝いをされているんですか?
ほとんどがそうですね。前職で法人営業をしていた頃に、ざっくりと200件ほど、企業さんにおけるドローンの活用方法の提案から運用までに携わらせていただいてきました。新規事業を作っていくのが得意だったので、独立してからも「うちの会社だったらドローンを使ってどんなビジネスができるか」というご相談や、ドローン以外のご相談でも自分自身勉強しながら、新規事業のお手伝いをさせていただいています。
◯ドローンに関するお仕事を始めたきっかけはありますか?学生時代から勉強されていたとか…?
元々知識があったとか、全くそういったことはないんです。笑
大学時代は建築を学んでいて、卒業後ハウスメーカーに就職したのですが、激務だったこともあり結婚を機に退職し、アルミメーカーに入社しました。無い物ねだりですが、ゆったりとルート営業をする日々の中で少し物足り無さを感じるようになって、独立したいなと考えるように。
ただ、独立したいとは思うものの、どんなことをやっていこう?自分の好きなことってなんだろう?と考えたときに意外と何も出てこなくて。考え悩んでいたところ、前職のDJIの認定ストアでドローンを飛ばしてみる機会がありました。その時、小学生の頃に初めてインターネットに出会った時ぐらいの衝撃があって、この最先端の世界で働いていきたい!と思ったのがドローンとの出会いです。
◯独立を考えるようになってから、全く未経験だったドローンの知識を身につけられたんですね。
そうなんです。DJIの認定ストアに入社して丸3年ほど、最終的には事業責任者という立場で経験を積んで、同時に自信もつけていきました。
ドローンって業界に垣根がなくて、消防士さん、農家さん、建設会社さんなど色んな業界の方とお話ししてきましたが、その中でも一番面白いと思ったのが教育の分野でした。ドローンのプログラミング教育事業をしている会社がほとんど無く、ビジネスチャンスでもあるなと思ったのが、この事業を始めたきっかけです。
◯現在、携わっているプロジェクトなどはありますか?
桃山学院教育大学 木村明憲研究室と連携し、「ドローンを活用した小学校プログラミング教育の有用性」に関する共同研究及び社会貢献を実施しています。
あと、こちらに入居されているGAOGAOゲート株式会社様が運営している「Kobe × Engineer’s Lab」というSE育成事業の一貫で、つい先日神戸市の学校でドローンを使ったプログラミング授業を行ってきました。
GAOGAOさんとは神戸のシステムエンジニアの交流会で知り合いまして、こんな取り組みをやっているんですよと営業をかけていただいたんです。
<”次世代IT人材”の創出を目指す、神戸市エンジニア創出事業「Kobe × Engineer’s Lab(神戸エンジニアラボ)」>
◯学生さんたちの反応はどうでしたか?
反応はすごくいいですね。学校によってリアクションが違っていて、技術系の学校では各生徒さんが超個人プレーで黙々とプログラミングをしていたり、文系の学校の生徒さんたちはみんなでわちゃわちゃと、文化祭のように盛り上がっていたり。笑
熱心にプログラミングに取り組んでくれて、僕自身もすごく面白かったですね。
◯プログラミングが学校の必修科目となり、子供達がドローンをさわってプログラミングができるのが当たり前の時代になるのでしょうか…。
そうですね。授業に行った際に「ドローンを触ったことがある人?」と質問をすると、結構手が上がるんですよ。
企業さんからたまに相談を受けるのは、「幹部世代のITリテラシーが低い」ということです。上の世代がプログラミングに関わったことがないので部下の仕事の評価ができないということもあり、企業として危機感をもっていらっしゃいます。
そういった方向けにドローンをつかったプログラミング教育の提供ができないかな、ということも検討しています。
◯ここ最近ドローンが急速に普及してきているように思いますが、事業立ち上げ当時は今ほど一般的ではなかったのではないですか?
前職の時は、「ドローンってなに?怪しい…」みたいな反応が多かったですね。(笑)
今ではわざわざ買いに来られるかたが多くなって、すごく一般的になってきましたね。ドローンは、最終的には物資輸送に使われるようになると言われています。医療現場に血液やお薬を運んだり、ネット注文したものを自宅の庭に置いててくれるとか。
当たり前のようにドローンが飛んでいる未来がすぐそこまで来ています!
◯さまざまな用途で活躍しているんですね!ドローンといえばよく撮影に使われているイメージがありますが、HDLの映像事業ではドローンを使用されているんですか?
映像事業に関しては「ドローンでも撮影できますよ」という程度で、メインというわけではありません。途中にドローンで撮影したシーンを入れて編集をして、といった感じです。
映像スタッフを務めてくれているのが前職のドローン会社の同僚で、すごくセンスがあってドローンにも詳しいということもあり一緒に映像事業を行なっています。PR動画や施設の紹介動画を作らせてもらってまして、先日は新町の路地裏お洒落料理店さんの撮影をさせていただきました。
企業のPR動画を作りたいという方や、ドローンを使った映像制作に興味がある方がいらっしゃいましたら、ぜひ声を掛けください!
<HDLさんの映像事業についてはこちら! → http://hdl-film.com/ >
◯現在、新しく挑戦していることはありますか?
私たちが日本で独占販売している「CoDrone EDU」というプログラミングドローンを使った大会を開催したいなぁと考えています。
というのも、アメリカの「Vex(ベックス)」という大規模なロボット世界大会のドローン部門では、CoDrone EDUが競技で使用する専用機体に登録されています。体育館のような広い会場で、ピンポン球をドローンの風圧を使って相手チームの陣地にどれだけ入れられるかを競い合う、というめちゃめちゃ単純な勝負なんですが…(笑) 世界的大企業がスポンサーとなって開催されていて、すごく盛り上がっているんです。
日本でもこんな面白い大会を開催したいと思っていて、スポンサーを集めようと具体的に大会の内容を練って地道に始動中、といった段階です!
こういった大会があることで、塾が大会出場を目標に掲げて授業に力を入れるようになり、出場して賞を取ると、生徒が増えて。ドローンプログラミング教育全体に良い影響があるのではないかなと思っています。
<「CoDrone EDU」やドローンプログラミング事業についてはこちら! → https://www.hdl-edu.com/ >
◯最後に、120の利用を始めたきっかけを教えてください!
元々は福井県で会社を立ち上げたのですが、妻の実家が神戸だったのと、お客さんも関西の方がほとんどだったのでこっちに移してしまおうということになりました。自宅に会社の登記をしたくなかったので、住所利用できるコワーキングスペースを探していたところ120にたどりつきました。
清潔感があって、明るくて開放感があるのがよかったですね。
…あとスタッフの皆さんの雰囲気も素敵です!(笑)
◯嬉しいお言葉ありがとうございます!(笑) 120ではどんな方と繋がりたいですか?
ドローンプログラミングは少し特殊なジャンルかなと思いますので、幅広く、ドローンについて知りたいな〜と興味がある方は、声をかけていただければと思います。
あと、漫画が好きなので同じ趣味の方がいらっしゃれば。ワンピースの会とか開催できたら楽しいですね。(笑)
私も漫画よく読みます!とお伝えすると、たくさんおすすめの漫画を教えていただきました!(笑)
漫画が好きな方は、ぜひ一度吉田さんにおすすめを聞いてみてくださいね。😆
インタビュー中はプログラミング授業の様子を動画で見せていただきながらお話していただきました。
ドローンを動かしてみる子供達の表情はキラキラとしていて、自分が学生の頃にもドローンを使った授業があったらプログラミングに対する難しいイメージが変わったかもしれないなぁと、吉田さんの授業を受ける学生さんを羨ましく感じました。
IT業界が盛り上がっていくために、未来を担う学生たちが楽しくプログラミングに触れる・学べる機会が増えてほしいですね。
そして吉田さんが挑戦中のドローンをつかった大会開催が実現できるよう、祈っております!
ありがとうございました。