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120 WORKPLACE KOBE

  • 12月15日

MILLE 太田 圭佑さん

MILLEさんについて教えてください。

株式会社MILLE(ミル)では、“つくる”から“伝える”までを担う繊維問屋というコンセプトで、卸・小売事業、流通支援事業に取り組んでいます。産地の人たちと独自の生地を開発し、企画・小売の人たちとそれらを商品化していく。そんな一連のなかで地域産業に在る良さを、使ってくれる人たちにしっかりと伝えることを大切にしていて、ただ単に仕入れて売るだけでなく、産地の仕事と日々の生活の橋渡し役となることで、良い循環が生まれることを目指しています。

MILLEさんはマルシェの初回にも参加していただきましたが、いかがでしたか?

活気がありましたよね。休憩時間がないくらい、たくさんのお客様とお話しさせてもらったんですが、MILLEのコンセプトに共感してくれる方々に出会えたことも嬉しかったです。

▲昨年の様子

あれから約1年。この期間で何か変化はありましたか?

イチニーマルシェがイベント初出店だったのですが、そこから神戸で開催された「TABE KOBE」や、大阪の「マクアケ つながる市」、東京の「ててて商談会 & ててて商店街」など、おかげさまでたくさんのイベントに出店することができました。

そんな中、今年はやりたいことが明確になった年でもありました。元々「地域産業の力がどんどん弱まってきている中で、売る力を高めてもらうには…」と考え、繊維工場さんの流通支援事業に取り組んでいたのですが、支援先が外注している染工場さんの廃業を機に、「どうやったら業界全体にもっといい影響を与えられるんだろう」と考え始めたんです。そこで、やりたいと強く思ったのが「産地の連携で、今までになかった高付加価値のものをつくる」ということでした。

例えば、シャツ生地の産地である兵庫の西脇で出来たパリッとした播州織の生地を、大阪の泉州タオル産地で洗う。そうすることで、吸水性に優れためっちゃ気持ちいい生地が出来たんですよね。両方の産地ならではの良さを掛け合わせることで、今までに無かった新しい商品を産み出すことができることに改めて面白さを感じました。

これからは産地連携のリード役として、繊維商社出身の僕だからこそできることをやっていきたいと思っています。

当日マルシェに並ぶ商品についても教えてください。

まずは、先ほど話した西脇で織った生地を泉州タオルの産地で洗い、やさしい風合いを追求した「ルームウェア」と「ガーゼハンカチ」です。吸水性にうるさい僕が、吸水性にこだわりぬいて完成した生地を使用しています。着心地の良さや手馴染みの良さをぜひ実感してください。

そして、昨年はまだ試作段階だった「油汚れ専用キッチンクロス」。こちらは水で濡らして拭くだけで油汚れをスッキリ落とすことのできるふきんなのですが、イベントではいつも好評をいただいています。同じ素材を使った従来品は世にあったのですが、拭き取り力や絞りやすさを追求し、開発に至りました。

あとは、前回もご好評いただいた「ファームマフラー」。こちらは和歌山県紀の川市の「きよ農園」さんと一緒に開発した、屋外で使うことに特化した手ぬぐいタオルです。実はこちらも産地連携によりできた製品で、拭き心地を追求するために三重の撚糸工場さんへ、薄く軽く乾きやすくするために和歌山の織布工場さんへ、吸水性を良くするために大阪の染工場さんへ、それぞれ依頼することによりバツグンに良い使い心地を実現しています。

2022年7月の発売以来、3万5,000枚以上売れている弊社で一番のヒット企画なのですが、農作業だけでなく、キャンプやランニングなどアウトドアの様々なシーンで活躍してくれるので、皆さんの生活に合わせて使っていただけると嬉しいです。

会場にお越しの方へ、メッセージをお願いします。

来ていただいた方に何か1つでも「ええもん見つけたわ!」と感じていただけたらいいなと思っています。

ぜひお気に入りを見つけてください。


STAFF  取材メモ

MILLEさんの製品に出会い、「心地よいタオルが1つあることで こんなにもQOLが上がるのか」と感動しました。繊維のプロである太田さん。特徴や良さについて尋ねれば、きっと親身になって答えて下さいます。ぜひMILLEさんを通して深い深い繊維の世界を覗いてみてください。