内覧予約 お問い合わせ

120 WORKPLACE KOBE

アワモトノノ

等身大の想いを届ける。手仕事で紡ぐ小さなラブレター。

-アワモトノノ

2025年から神戸を拠点に活動しているガラス作家・イラストレーターです。
手紙をモチーフにしたガラスプレートや、イラストエッセイのZINEを販売しています。
それぞれアプローチは異なりますが、どこかで誰かが必要としているメッセージが届けられるようにと祈りながら制作しています。

ブランドを立ち上げた経緯を教えてください。

兵庫県三木市出身で、大学卒業後は神戸で就職しました。当時はガラスとは全然関係ない、営業事務や経理の仕事をしていました。

いろいろあって会社を辞めることに決め、「次は好きなことをしよう」と思ったとき、たまたま見たガラス作家さんの作品に強く心が惹かれました。
ガラスといえば透明なイメージしかなかったんですが、私が見たその作品はすごくカラフルだったんですよね。「こんなガラス作品があるんだ」って、本当に衝撃でした。そんな強い衝動に「ガラスで器を作りたい」という気持ちも重なり、とんとん拍子でガラス作家になることを決めました。

ところが、ガラスの専門学校は富山か東京にしかなくて。タイミング的に迷う余地もなく、神戸から東京の学校へ。

学校では吹きガラスや切子など、さまざまな技法を一通り学びました。その中で出会ったのが「キルンワーク」という技法です。
なかでも私が惹かれたのが「パート・ド・ヴェール技法」でした。原型から石膏型を取り、そこにガラス粒を詰めて焼き、形を生み出していく技法で、溶け合ったガラス粒ならではの質感の美しさが特徴です。
吹きガラスなどと違い、自分のペースで制作を進められるのも自分に合っているなと感じ、選択しました。

ガラス作品を制作する中でどんな楽しさ・こだわりがありますか?

制作の中で一番楽しいのは、文字のパーツと色合わせを考えている時間ですね。器は手紙をモチーフにしたシリーズを作っているのですが、ラブレターをイメージしたハートのパーツや、一言メッセージが描かれたパーツをプレートにのせて焼いています。毎日使うものだからこそ、ポジティブな言葉や美しい色が使う方の目に入ってきたらいいなぁと。

デザインはいつも新しい組み合わせになるよう意識して作っているので、全く同じ作品は無くて。一点ものだからこそ、手に取ってくださる一人ひとりのことを想いながら制作しています。お客様には選ぶ楽しさを味わっていただけたら嬉しいです。

「パート・ド・ヴェール技法」は工程が多くて、1つの作品を作り上げるのに4日くらいかかるんです。だから大量生産には向かず、「たくさん作って、たくさん売る」というやり方は難しい。そこは悩みでもあるんですけど、丁寧に作品と向き合いながら、量で勝負する以外の形も考えていきたいなと思っています。

イラストレーターとしての活動はいつからスタートしましたか?

東京にいる間に興味のあることには挑戦しておきたいと思い「青山塾」というイラストの塾に通いました。
実は小さい頃から絵を描くことが好きだったんです。塾では課題制作など大変なこともありましたが、プロ目線でのフィードバックをいただいたり、素敵な仲間にも出会えて、すごく充実した時間になりました。

イラストは、自分が経験したことや見たものが、ガラスよりも直接反映できる感じがあるんですよね。今は主に「自分の目線で見た風景」をアナログで描いています。最近は短いエッセイも添えたりして。

ガラスとイラストが今は別々の活動になっているので、この2つを上手く組み合わせる形も探していきたいです。

最初の頃は「綺麗な作品を作ろう」「上手に描こう」ということを意識していましたが、今はどんどん自分の想いを表現をするという方向にシフトしてきました。
最近はnoteにも自分の想いやこれまでの道のりを綴っています。読んでくださった方が作品を見に来てくださったり、「作家活動の参考にしている」って言ってくださったこともありました。いろんな形でお客様からエールをいただいています。

今後の目標について聞かせてください。

自分の作品を作って販売することはもちろんですが、他のジャンルの方と一緒に何か作るのも面白そうだなと思っています。
例えば、私のお皿と神戸のお菓子屋さんのスイーツを組み合わせるとか。神戸に戻ってきたので、そういったコラボにも挑戦していきたいです。

ご来場いただく方への
メッセージ

幅広い年代の方がどんな風に作品を見てくださるのか、私自身すごく楽しみにしています。
ガラスプレートやマグネットに加えて、新作のZINE「ただいま神戸」も並べる予定ですので、ぜひ手にとってご覧ください!